“もしも”は突然に─ご家族が困らないための3つの備え

家系図が記載されたエンディングノートとホールペンのクローズアップ写真

2025/03/14

1. 「備え」は未来の安心のために

「もしも」の時は、前触れなく突然やってくるものです。長年葬儀に関わってきた中でも、「急だったので、何から手をつけていいか分からなかった」「家族で話しておけばよかった」といった声は多く耳にします。特に余市町のように、親戚や地域とのつながりが深い土地では、訃報の連絡や式の段取り、会葬者への対応などが一気に求められ、ご家族の負担が大きくなりがちです。けれど、ほんの少し前もって準備しておくだけで、残されたご家族の不安はぐっと減ります。「終活＝重い話」ととらえず、「いざというときの手助け」だと前向きに捉えてみてください。ここでは、今日から始められる3つの備えをご紹介します。

2. 家族が困らないための3つの備え

（1）エンディングノートを用意する
エンディングノートとは、ご自身の意思や希望、重要な情報をまとめて書き留めるノートのことです。遺言書のように法的効力はありませんが、実際にはご家族にとって“安心の指針”になります。たとえば「どこに預金があるか」「連絡してほしい人は誰か」「延命治療をどうしたいか」「葬儀は家族葬がいい」など、自分の想いを残すだけで、家族は迷わず動けます。余市町のように親戚付き合いや地域のしきたりがある場所では、細かな希望が伝わっているかどうかが大きな違いになります。書き方に決まりはなく、市販の専用ノートでも、手帳や紙でも構いません。今の気持ちを、簡単な言葉で残すことが大切です。

（2）どこに連絡するかを共有しておく
「亡くなったら、どこに連絡すればいいのか分からない」──これは実際に多くのご家族が経験する混乱です。特に葬儀社への連絡や火葬場の予約、死亡届の提出など、短時間で多くの判断を求められる場面で、事前に連絡先を共有しておくことが大きな助けになります。たとえば、葬儀を依頼したい会社（余市葬祭社など）の電話番号をスマートフォンに登録し、冷蔵庫や電話台にメモしておく。こうした小さな工夫で、ご家族が慌てずに行動できる環境が整います。また、親しい親戚や近所の方への連絡順、役所の窓口の場所・受付時間なども、備えとして一緒に伝えておけると安心です。

（3）葬儀や供養の希望を軽く話しておく
「どう送られたいか」は、人によって本当にさまざまです。にもかかわらず、葬儀の場では「本人の希望が分からない」と戸惑うご家族が少なくありません。「花祭壇がいい」「家族だけで静かに送りたい」「音楽を流してほしい」──その一言が、ご家族にとって大きな指針になります。余市町では地域柄、親戚やご近所との関係性を大切にする風土もあり、「誰を呼ぶか」「どこまで知らせるか」も悩みどころの一つです。そんな時、本人の意思が伝わっていれば、家族は迷わずに選択ができます。日常会話の中で、ふとしたタイミングに気持ちを伝えるだけで十分です。会話の中でさりげなく触れてみることから始めてみましょう。

3. 小さな準備が、大きな安心につながる

今回ご紹介した3つの備えは、どれもすぐに始められる内容ばかりです。大切なのは、「今の自分のため」ではなく、「その時に残される家族がどう感じるか」を想像すること。準備といっても、完璧である必要はありません。「想いを伝えようとした姿勢」こそが、最大の思いやりになります。余市葬祭社では、終活の相談も随時承っております。地域の事情やご家族構成に合わせたアドバイスを通じて、「自分らしく」「家族に負担をかけない」備えを一緒に考えてまいります。今日のほんの一歩が、未来の大きな安心につながります。まずはできることから、はじめてみませんか？

タグ：終活, エンディングノート, 葬儀の準備, 家族への配慮, 万が一の備え, 余市町, 北後志, 連絡体制, 想いを伝える, 余市葬祭社

投稿者プロフィール

中道正憲: 余市葬祭社「中道造花店」は、長きにわたり葬祭サービスを通じて、北後志の皆様と共に歩んでまいりました。遺されたご遺族様、ご親族様に心から満足していただけるご葬儀が行えるように、真心を込めてお手伝いさせていただいております。これからも地域密着型の葬儀社として「送る人」「送られる人」の想いに寄り添い、充実した葬送サービスをご提供してまいります。